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2019/01/23
 日本体育大学の「集団行動」をご覧になったことはあるでしょうか。一糸乱れぬ行進で曲線や後進など複雑で速度の異なる動作により、滑らかで美しい動きを表現する様子は、単純な整列歩行を一つの芸術へと高めている点で国内外から称賛の声が挙がっています。この集団行動を指導した清原伸彦氏は以下のように述べているそうです。
【児童・生徒たちの学校生活(行事など)において、一人一人が身勝手で仲間に迷惑をかけたりすることが事故につながる要因ではないかと考えます。その原因は、集団での基本のあり方と理解の意識、安全教育の欠如ではとも考えています。社会の風潮として『自分さえよければいい』という考え方を持った人達が目立つ今日、(中略)安全な生活は『人に作ってもらう』のではなく『自らが意識し行動する』事にあると思います。私たち老若男女問わず、生きる・生活する基本として『心が触れ合える』『助け合える』環境をこの集団行動を通して少しでも身近なものに感じて頂ければと思っています。】
 5月の徳目は「持戒和合(じかいわごう)」です。「きまりを守り、集団生活を楽しもう」ということです。そもそも「集団行動」とは「集団が目的を達成するためにまとまって行う行動」を意味します。目指すものがあるからこそみんなで協力し合うための約束事を決めて取り組もうとする、そんな姿勢こそが素晴らしいものを生み出すのだと思います。子どもたちにも、ただ明照保育園のお約束を守らせるのではなく、なぜ必要なのかを考えさせながらみんなで「楽しい保育園にする」という一つの目標に向かえるよう伝えていきたいと思います。
 たまにはオチのない文章もアリという「マイルール」に作り替えようと目論んでいます。(2017.5)

作法

2018/10/24
  りんご組ではお茶のお稽古があります。ほとんどの子どもたちがお抹茶を「おいしい」と飲み干しており、終始和やかに過ぎていきます。そのなかで、毎回唯一子どもたちが混乱するのは、お茶室の出入りの仕方、いわゆる「作法」です。子どもたちにとって、「どちらの足からお茶室に入る」とか「畳の縁は踏まない」などは、普段は気にしたことのない動作のため、足がおぼつかなくなる子もちらほら。それでもひとつひとつゆっくり覚えようとする様子は非常に微笑ましいものです。

 ところで、子どもたちにとってはもちろん、大人にとっても慣れないと難しい「作法」ですが、そんな作法はなぜ必要なのでしょうか。「それがルール」と捉えると非常に堅苦しいものに感じますが、「相手への思いやりが形になったもの」と考えるとまた違った見方が出来るものと思います。子どもたちにとって、そこまで思いを巡らせることは難しいことかもしれませんが、形式ではなく、心意気を少しずつでも伝えていければと感じました。
  5月の徳目は「持戒和合(じかいわごう)」です。「きまりを守り、集団生活を楽しもう」ということです。「戒」とはもともと「よくない事態に備えて気を引き締める」ことであり、「良い方向へ進むようまわりに気を配る」ことにもつながります。みんなが気持ちよく生活するためにどんな気配りが必要かを考え、行動することが「戒を持つ」ことに他なりません。近年「ルールにはないから」もしくは「それがルールだから」と、相手の思いを無視して自分の都合の良いように「きまり」を解釈したり利用したりすることによるトラブルが、世間で増えているような気がします。きまりのあるなしを議論する前に、相手への思いやりがあるかないかを判断することが大切なのではないかと感じます。そもそも、「きまり」もお互いが気持ちよく生活するために出来たものなのですから。
  きまりではないですが、「普段はビールを1日1本まで」を明日から頑張ってみようと思います…。(2016.5)

「配慮」

2018/06/12
 最近、洗剤や歯磨き粉などの口腔ケア商品などが、汚れをきれいにする様子をイメージ映像で流すコマーシャルを見ると、実は少し汚れが残っているように表現されています。また、敢えてオーバーに表現することで面白さを追求したコマーシャルには、画面の隅に「CM上の演出です」というテロップが出てくることが多くなりました。これらは、「こんなことはありえない。誇大表広告だ」という苦情対策のために行われているものなのだそうです。しかしながら、考えればわかることであり、せっかくのコマーシャルも面白味が半減してしまいます。一方で、本当に悪意があって嘘や誤魔化しの広告を流し、相手をだまそうとしている場合もあります。そういったものを増やさないために、事実かどうかを厳密に線引きする風潮やきまりがでてきたのもまた事実です。自分たちを守るためである半面、自分たちの生活を味気ないものにもしているように感じます。あら探しをしたり、だまそうとしたりするのではなく、他人への配慮を意識することで、物の見方が変わってくるのではないでしょうか。
  今月の徳目は「持戒和合(じかいわごう)」です。「きまりを守り、集団生活を楽しもう」ということですが、このきまりというのは「決められたルール」という意味でありません。そもそも「戒」とは「よくない事態に備えて気を引き締める」ことであり、「良い方向へ進むようまわりに気を配る」こととも言えます。みんなが気持ちよく生活するためにどんな気配りが必要かを考え、行動することが「戒を持つ」ことに他なりません。互いが相手を思いやるからこそ、大きく逸れることなく互いに譲り合いができ、豊かな人間関係が育まれていくのではないでしょうか。
  子育てにおいては、子どもの成長に伴い自己主張も増えてきます。その主張が和を乱すものになりそうなとき、単に制限を加えるのではなく、思いやりを持つことの大切さを伝えていけるよう心がけていきたいものです。
  家では2014年の流行語並に「ダメ」を連呼してしまう私は、まだまだ「ダメダメ」ですね…(2015.5)

「持戒」と「自戒」

2018/05/11
 ある新聞投稿より…「妻の父が危篤との連絡を受け、高速道を急いだ。『息のあるうちにせめて一目だけでも』と祈りながら車を走らせた。パトカーに止められた。いつもは守るのだが、この時ばかりは20キロオーバー。開き直るつもりはない。罰金は払う。しかし、時間は返して欲しい。僅かの差で間に合わなかった。警察は言った。『どんな事情があろうと違反は違反だ』。確かにその通り。しかし、法とは誰の為にあるのだろう。法とは一体、何なのだろう。」
  上記の投稿に対する投稿…「家族の無念さ、心よりお察し致します。家族の死の悲しみが大きいほど、摘発に対しての怒りも大きいと思います。私の叔母は、青信号で横断歩道を横断中に、病院に急いでいる方の車にはねられ亡くなりました。警察の取り締まりは、スピード違反などで死ななくてよい人が死亡している現実があるからです。家族が交通事故で死亡した場合の悲しみと怒りがどれほどのものか、想像いただけると思います。事故を起こしたら、理由は関係ありません。今回、事故に遭わずに病院に着かれたことに安心すると共に、お父様のご冥福をお祈りいたします。」(朝日新聞2003/1/15・31どちらも一部編集)
  1つ目の投稿者の気持ちが私自身の中にもあっただけに、2つ目の投稿にハッとさせられました。
  5月の徳目は「持戒和合(じかいわごう)」です。「きまりを守り、集団生活を楽しもう」ということですが、子育てをする際、なるだけ問題なく面倒にならないようにと、とにかくきまりを守らせたり、先回りをして子どもの行動に制限を加えてしまうことがあります。しかし大切なことは、みんなと仲よく、より楽しい生活を送るためにはどんなことに気を付けた方がよいのかを、子ども自身が考え、気づき、実行することであると思います。「してはいけないこと」ではなく「より良くするために気をつけた方がよいこと」という視点で、私たち大人が子どもたちの自主性を引き出してあげることが重要なのです。
  自分自身と自身の子育てに対する「自戒」を込めて…。(2014.5)

2018/05/10
 【「枠にとらわれたくない、自由でいたい」っていう言葉をカッコイイ意味で使う人がいるけれど、あれ間違っていると思う。みんな社会の中で生きているんだから、なんでもアリってわけじゃないのよ。規則や枠の中で工夫したり創造したりするから楽しいの】タレント所ジョージさんの言葉です。所さんは、肩の力を抜いたいい意味での「いい加減さ」が人気であり、「理想の父親」「理想の上司」ランキングの常連でもあります。一般的にはそれこそ「枠にとらわれない、自由」なイメージが所さんにはあると思います。そんな方の発言だからこそ、深みを感じます。【子どもにも言ってんですけども、何のために片付けるかっつったら、次遊ぶ時に早く遊べるように今片付けろってことなんだよ。散らかってて汚いから片付けろ、じゃなくて、お前らが次遊ぶ時にどこに何があるかが分かりやすいでしょ?そしたら、次遊ぶ時に早く遊べるでしょ?だから片付けなさいって】ルールの見方を少し変えるだけで、よりポジティブに受け取ることができるのだと考えさせられます。
 5月の徳目は「持戒和合(じかいわごう)」です。「きまりを守り、集団生活を楽しもう」という意味です。きまりとは本来、人を抑圧するものではなく、自身の生活を快適にし、周りとの関係を円滑にするものであるはずですが、不自由に感じてしまうこともあります。しかし私たち大人が、枠の中で工夫し創造する面白さや、自分にとってプラスとなる物の見方を子どもたちに示してあげることで、互いに、更に豊かな生活ができるのだと思います。
 人生を楽しむために、まずは机の右側に起きっぱなしにしている文房具やプリント類を、すぐに使えるよう左側に整頓してみようと思います。(2018.5)