青森県上北郡七戸町字町7-2
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2019/02/13
 日本ベビーサイン協会の講習を園内研修として受講し、青森県初のベビーサイン導入園に認定されています。
   ベビーサインとは、まだ言葉を上手く話せない赤ちゃんと手話やジェスチャーを使ってコミュニケーションを図る育児法です。昔ながらの身振りをまじえた育児法よりサインの数が圧倒的に多く、また一定のルールに則ったサインのため、従来なら伝わらなかった想いを互いに伝え合う事ができ、赤ちゃん同士がコミュニケーションを図ることも可能となります。そして、ベビーサインにより赤ちゃんの想いをできるだけ正確に受けとめてあげることで、赤ちゃんの自己肯定感を高めたり、赤ちゃんの健康や安全に適切な対応がとれたりするようにもなります。また、乳児期を過ぎた幼児、少年期の話し言葉に関する能力にも好影響を与えるという研究結果も出ています。
  ベビーサインを導入して私が良かったと思うことは、2歳以上児の子達も、見よう見まねでベビーサインを使い赤ちゃんとコミュニケーションをとろうとしている姿でした。今は、ベビーサインを使うこと自体が楽しくて行っているようですが、それが結果的には乳児の健やかな成長に繋がっていくと思うと、本当に微笑ましい気持ちになります。
  8月の徳目は「自利利他(じりりた)」「出来ることはすすんでしよう」です。自分の為が結果的に相手の為になる方法は「周りと繋がりたい」と願い行動することなのかもしれません。周りを大切にしたいと思うからこそ、他人のことを深く考えられるようになるのではないでしょうか。
  何か、ベビーサインを取り入れた明照の手前味噌的な文章になってしまいましたが、自園の為はきっとみんなの為にもなるはずですよね。(2017.8)

自利

2018/11/12
 メジャーリーグ、マーリンズ(当時)のイチロー選手が、日米合算ではありますが、ピート・ローズのもつメジャー通算最多安打記録4256本を上回りました。また、メジャー通算の安打数も3000本目前で、連日ニュースに取り上げられていました。最近は多くの人が、選手としてだけでなく人間的にもイチローの立ち振る舞いに刺激を受けています。「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。」という本人の言葉が物語る通り、イチローは野球をするために日々の準備を怠らず、ひとつひとつのプレーを大切にしています。そして、「前向きに食事をし、前向きに買い物をした。何事も前向きに行動することが可能性を生む。」と、直接野球に関わらない時間も野球に繋がるよう意識しています。このような、イチローの野球に向かうこだわりは、一時期「自分主義だ」と揶揄する人も一部いたほど、どんなときも決して崩れません。「何年、野球をやっても勉強することがあるのです。」と自分が追い求めているものに対し、とことん真摯に向かうことで、ただ技術が上達するだけでなく、人間としても大きくなるのだと思います。そして、その姿に私たちは感動し、勇気をもらい、考えさせられるのだと思います。
  8月の徳目は「自利利他(じりりた)」「出来ることはすすんでしよう」です。本来の意味は「自らの悟りのために修行し努力し、他の人の救済のために尽くすこと。」であり、自利【自分の利益】とは自分の成長のために、広い視野をもって何事にも積極的に取り組むことだと思います。そしてそれが、いずれ周りのためにも繋がっていきます。当園の年長は、鼓隊やお茶、日本舞踊、英会話など様々な取り組みをしていますが、これらはただ技術を身に付けるためではありません。鼓隊であれば、仲間と音を合わせることで協力する大切さに気づき、お茶であれば、作法を通して相手への思いやりを感じ取るきっかけとすることを一番の目的としています。ひとつひとつの取り組みを通して、周りとの豊かな繋がりを育てていけるよう、これからも取り組んで参ります。
  昨年度から500円貯金を始めました。たまに貰う500円玉のおつりをコツコツ貯め、いつかとんでもない額にしようと始めたのに、意図的に500円玉のおつりがくるように支払いしてしまう、コツコツ続けられない自分がいます…(2016.8)

2018/08/07
 「自分の機嫌は自分で取る。人に取ってもらおうとしない。」
  お笑い芸人みやぞんが、過酷なロケの最中につぶやいた言葉です。みやぞんとは、運動神経が非常に良いことに加え、いつもニコニコと笑顔を絶やさないため、最近は様々な番組に出演しています。今回の番組でも、目的を達成するまでの間様々な災難に見舞われスタッフも疲労困憊の中で、自分を奮い立たせるように「自分の機嫌は自分で取る。」と笑顔を絶やさず前向きな姿勢を見せ、私の目にはとてもカッコ良く映りました。
  明照保育園のお約束「明るく」「正しく」「仲良く」の話をする際、子どもたちには「いつも笑顔でいることが『明るく』ということです」と伝えいますが、先日「明るく」とはどうすることですか?と子どもたちに聞いてみたところ「みんなを笑顔にすることです。」と答えた子がいました。「自分の笑顔で、周りも笑顔にする」ともう一歩踏み込んだ考え方もいいなと、園児の回答をきっかけに考える機会となりました。
  8月の徳目は「自利利他(じりりた)」「出来ることはすすんでしよう」ですが、「自利」という言葉通り自分にとってのプラスにもならなくてはなりません。自分の機嫌は自分でとり笑顔になる事で、みんなも笑顔にしていく姿は正に「自利利他」の体現であると感じます。「まずは自分から笑顔に…」どんなときでもポジティブな気持ちを心がけていきたいものです。
  今回の文章はどんなテーマにしようか考えている時に、難しい顔してもダメだと思い、ニコニコしながらパソコンに向き合っていたら気持ち悪がられ、既にネガティブとです。園長です…園長です…園長です…。(2018.8)

飴玉

2018/07/24
 海外での山登りツアーに参加した時の話です。山道の途中にある休憩ポイントでは、行商がお土産品を販売しに来ます。行商の人たちは山間部に住んでおり、時々自分の子どもたちを連れて売りあることもあります。
  休憩ポイントで、私は飴を取り出し食べようとしました。すると、横からすごい視線を感じ、見てみると、行商の子どもがその飴を欲しそうに、私を、むしろ飴を見つめていました。飴で喜んでもらえるならと渡そうとすると、山岳ガイドの方に「ダメです!」と強い口調で言われました。その子はもらえないことを察知し、寂しそうな表情で、仕事を終えた親と一緒に帰っていきました。私は、あれだけ嬉しそうにしているのになぜダメなのか、腑に落ちず少し悶々としていました。するとガイドさんは、こんな話をしました。
「山間部の人たちは、砂糖を口にすることはあまりなく、お菓子を食べることでむし歯になる可能性が高まる。むし歯になったら、時間をかけて都市部まで治療しに行かなくてはならず、治療費もかかり、その家族は大変な目に遭う。」
私はハッとしました。親切で行っていると思ったことがただの自己満足に過ぎず、その子の置かれた現状や先のことまで考えていなかったことに気づいたのです。
  8月の徳目は「自利利他(じりりた)」「出来ることはすすんでしよう」ということです。「親切」というと「与えること」「してあげること」をまず思い浮かべるかもしれませんが、必ずしもそれが相手にとってプラスになるとは限りません。場合によってはただの自己満足であり、「与えない」「してあげない」ことが本当の親切であることもあります。正に子育てがそれに当てはまるのではないでしょうか。先回りしたり、与えたりすることで私たち大人は安心しがちです。しかし、「何でも思い通り」が子どもたちにとって当たり前になると、成長してから大きな弊害となります。子どもの成長に合わせた「すること」「しないこと」のバランスが大切なのだと思います。
  食事中、自分で食べられるのに「食べさせて」とせがむ娘に、ついつい手をかしてしまう私は、海外での反省を未だ活かせていません…(2015.8)

「自分のため」と「周りのため」

2018/05/15
 『ここに地獄と極楽の食堂があります。テーブルの上にはごちそうがたくさん並び、食事が始められたところです。どちらの食堂も長い柄のスプーンで食べなければなりません。地獄の人たちは我先を争って食べようとしますが、スプーンの長い柄がじゃまをして食べることができません。
 一方、極楽の人たちはというと、長い柄を利用して食べています。スプーンにごちそうをのせると、「さあどうぞ」と向かい側にいる人に差し出します。差し出された向こう側の人は、「どうもありがとう」といってお返しをします。ニコニコと語り合いながら、全ての人がそうやって食べています。』
これは仏教説話の一つです。
  夏になると、りんご組は鼓隊と和太鼓、めろん組はフラッグと踊りの練習をしています。練習を始める頃は自分のことに必死で、ちぐはぐな音や踊りですが、少しずつ周りに合わせることが出来るようになってきます。音や踊りが周りと合うようになると、今度はそれが面白くなってくるのか、練習を今まで以上に取り組むようになり、笑顔が増えてきます。本人達は意識していないと思いますが、自分のことより、まず周りのことを考えることで、結果的に自分にとっても嬉しいことが巡ってくることを体験している瞬間となっています。
  8月の徳目は「自利利他(じりりた)」です。「出来ることはすすんでしよう」ということですが、まず思い浮かぶのは「お手伝い」でしょうか。お手伝いすることで、家庭や保育園での生活は、それぞれが皆のために力を出し合い、心を尽くすことで成り立っていることに気づくことができます。その他にも、仲間同士で一つのものに取り組むことも「自利利他」に気づく良い機会であると考えます。私たちは、鼓隊や和太鼓などを通して仲間を思いやる心を育てたい、そんな想いも込めて取り組んでいます。(2014.8)